先日の日記の続きと
緊縛講習会の模様を綴ってみようと思う。
ただ
緊縛講習会は私が運営するものではなく私もゲストとして
参加しているので、写真は掲載できない。
前回の日記で「一生残る傷」についてふれた。誰でも小さい時
転んだ傷とか、友達と取っ組み合いした傷とか、蚊に刺されて
化膿しちゃってあとが残っちゃったとか…ひとつ二つは体に傷が
あると思う。それはそれでひとつの思い出となる。
私にも一生消えない傷がある。今は亡き愛犬につけられたもので、
残念ながらM女性ではないからご主人様につけられた傷ではない。
でも、その愛犬につけられた傷…当時モデルやらタレントやらなんぞ
やっていたから傷とか日焼けは本当は困る。でも愛犬につけられる傷
は困るながら許容してしまう。それが明らかに敵意をむき出しでの
かみつきなら、飼い主として徹底的に叱って矯正する。でも幼犬の
頃に遊んでいて爪が引っかかって悪気はないのに飼い主を傷つけた
傷である。それは叱ることも出来ない。
その子達が亡くなって…その傷を見ると…あの子がつけた傷なんだな…
と、とても愛おしく感じる。今でも私の体にその子達がつけた
傷があるから、確かに彼らは生きていてこの世に存在した証の一つ
でもあるからとてもとても愛おしい。
SMにおいての一生消えない傷は、私から見ると愛犬につけられた傷
にとても近いものがあると思う。私の
調教相手から
調教後のメールを
貰う。例えば鞭のあとが尻にあるとする。「御尻の鞭の痛みも二日ほど
で消えてしまい寂しいです。鞭のあとも三日ほどで消えてしまってとて
も寂しいです。といったメールが来る。針を乳首に刺した場合「次の日
あたりはシャツを着るときに触ってちくっとしたのですが、そのちくっが
調教や私を思い出してうれしいのですが、三日もたつと痛くなくなって
しまうので寂しいです」といった感じのメールが来る。
縄跡・鞭あとなどは数日で消えてしまうもので、一生残る傷を付ける事
はなかなかやろうとしても難しい。私自身傷をつけたいわけではない。
しかし、数日で消えて仕舞う「跡」もMの立場では余韻に浸れる愛
おしいものである。それは愛犬につけられた傷に想いが近いところにある。
さて、
緊縛講習会の話にしようか。今回のテーマは「鉄砲縛り」でした。
重鎮の方の
緊縛はいつもアーティスティックで、モデル女性に良く
似合う縛りをするのでいつも感心させられる。新入会員の女性から
[初めての手合わせの時には骨格確認を」と指摘されたが、
基本的にこの
緊縛会では縛り手の男性がモデル女性への
ボディタッチは厳禁とされているので、骨格確認をあまりすること
がない。モデル女性も着衣(コスプレ衣装)のままで脱ぐことは・
脱がすことは厳禁である。
私自身も縛りは好きだが、まだまだ発展途上であってこれでOK
なんて思っては居ない。仮にもっともっと巧くなったとしてもこれで
OKにはならないと思う。習うことなんか無いと思ったら進歩が
そこで止まる。縛りは一歩間違えればとても危険な行為なワケで、
女性でも男性の息の根を絶やすことすら可能なわけだからこそ、
これで終わりと思ったら進歩はそこで終わってしまう。
この
緊縛会でも自分自身がちょうど犬につけられた傷について語っ
たので、前回の日記の続きみたいな形で書いてみた。私は私の手の
甲につけられた愛犬たちの傷を見てそこを指でなぞると愛犬たちの
顔が浮かぶ。はつらつと遊んでいたチビスケだった愛犬の姿が浮か
ぶ。その傷すらたまらなく愛おしい。今は実体として抱きしめる
ことは出来ないけれども彼らにつけられた傷をなでながら胸に
抱くと故愛犬たちを抱きしめているような気持ちにすらなる。